《MUMEI》
謎の少女
「で?あんた、親は?」

カフェの席に少女を座らせ、反対側の席にシンラと座ってかわクレハが聞く。

「………捨てられて施設に。嫌になって逃げてきた。」

「名前は?」

今度はシンラが聞く。

「篠崎ミア。7さい………」

「これは…………?」

シンラが少女の持っていた鞄を見る。
ミアが鞄を開けると色々な書類が入っていた。

「……保護者……。」

クレハが書類を見ながら呟く。

「もしかして、僕らが世話する気?」

「仕方ないんじゃねぇの?近くに他のそんな施設無ぇし……。」

「前の施設の住所とかあるから手続き……してくる。」

座席から立ち上がる。

「桜屋シンラ。19歳。」

短い自己紹介をしてから外へと歩き出した。

「俺は桜屋クレハ。アイツの双子の兄だ。」

そして家族が増えた『さくらや』でした。

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