《MUMEI》

「お前、名前は?俺はアルテミスだ。」

「…カケル。」

フォォン

お互いの名前を言葉で確認すると、俺達二人の周囲の地面に赤い魔方陣が浮かび上がった。

初めて見る光景に、俺は無意識に右手をアルテミスから離した。

「……!?」

「まあ、そう驚くな。これは新しいミリオンヘイムオンラインの新ルール。プレイヤーキル(以下PK)の可能区域の出現了承システムだ。」

その言葉を聞いて、なんとなく感覚での理解はあった。

しかし、その状況に今俺が居るとすると、俺自身は今かなりピンチな状況に立っている事になる。

「この新ルールは、二人以上のプレイヤーがいる場合のみ了承され、それらを二つのグループに別ける。臨戦宣言をどちらかのプレイヤーがした後、お互いが名乗れば強制的にバトルが可能となる。」

「要するに、俺とお前――…アルテミスが今から闘うってことかよ。」

右手を腰差しの愛剣《紫光 ドゥーカス》に添える。そして、ゆっくりと握り締める。相手の瞳から目を逸らさず、先程のアルテミスの様に、真っ直ぐに見据える。

「あぁ。だが、まだ闘いは始められねぇ。双方が納得する決着方法を決めなきゃならない。特別にお前に決めさせてやるよ。」


相手を殺さない程度に、相手が納得する程度の。そして、俺が負けない程度の決着。


「`膝を着かせた方の勝ち´。」


アルテミスは恍惚の表情を浮かべ、身震いする程の魔力…いや、殺気を俺目掛けて放った。

「シンプルでいいじゃあねぇか!さあ、始めようぜ!臨戦宣言了承だ!」

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