《MUMEI》
Iloveyouの自分なりの和訳。
*ゲロ甘注意。


『ねぇ、先輩。最近、学校で《Iloveyou》を自分なりに和訳するのが流行ってるんです。先輩ならなんて和訳しますか?』

休日の昼下がり、ニコニコ笑顔のエンジェルくんに、質問された。


「へ?《Iloveyou》の和訳は、僕は貴方を愛しています、だろ?それ意外の和訳って…思い付かないなぁ。」


『……。先輩、ボキャブラリーも貧困なんですね。』


呆れたように呟くエンジェルくんに、些かムッとした。


「じゃあ、エンジェルくんはなんて和訳するの?」


変な和訳だったら笑ってやろうと、鼻息荒く質問した。


『え、僕の和訳?ふふっ、それは…』


不敵な笑みを漏らすエンジェルくんの顔をみて俺は閃いた。


「あっ待って、エンジェルくんの和訳、なんとなく読めた!《僕は貴方の乳首を愛しています!》って言うんだろ?」


『……。先輩って…。』


どや顔で聞いた俺に、エンジェルくんは溜め息を吐いた。


『先輩』
「んん?」


…いきなり唇を奪われて、押し倒された。


『そんなお馬鹿なトコも可愛いんですが…よく聞いて下さいね。僕の和訳は…


−−貴方(先輩)は僕の全て−−


ですよ。』


耳元で、低く甘く囁かれた。


「は?ひぇっ?」


囁き次いでに、ペロリと耳を舐められ息を吹き掛けられ、変な声が出た。


クスリと笑われ、恥ずかしさに耳朶まで熱くなる。


『先輩、完熟トマトみたいに、真っ赤っ赤ですよ!かぁ〜わいぃっ!』


「う、るせっ、馬鹿エンジェル!」


『そんな可愛い先輩に、も一個質問。』


「へ?」


『先輩の愛を失ったら、僕はどうなるのでしょうか?

《Ilostyou》の和訳は?』


「えー?」


…loveがlostに変わったから、え〜、なんだ?意味不明のエンジェルくんの質問に首を捻る。


『先輩…』


胸に顔を埋めていたエンジェルくんが、呟く。


『先輩の愛を失ったら、僕は

−−ぬけがら−−

になっちゃうんです。だから…ね…』


いつまでも、僕の全てで居て下さいね。だとか、愛を失わないで下さいね。だとか、低く甘く囁かれて、恥ずかしさの許容範囲を遥かに越えた俺は、ぷしゅうぅぅ…と音と煙を立てて撃沈した。



おわり


*****


なんかこんな展開に。
失礼しました。
こそっ、っとアプして置き逃げしま〜す。

読んでいただきありがとうございましたm(__)m

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