《MUMEI》

その日、私は家までの帰り道の記憶がすっぽりまるごと無かった







家に着くとお母さんと男はいなかった










一之瀬君の電話を思い出したけど、電話はかけられなかった










思えば私は 一之瀬君の電話番号すら知らない









お腹からぐぅぐぅ音がなるのも気にしないで、布団に入って寝た











なかなか寝付けなくて、ちょっと怖かったけど、朝方には眠れていた



と、思う










あんまり 記憶がないけれど

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