《MUMEI》
スリッパじゃなかったら
〜更に次の日〜
「必殺…………」

狙いを定めて……クレハが持っているのはサッカーボール。

「シュート!!!」

勢いよく蹴られたボールはシンラに一直線に飛んでいく。

「痛い………朝から何すんの…?」

目を擦りながら上半身を起こすシンラ。

「前みたいに反撃されたら嫌だし。」

勝ち誇ったように部屋をでていくクレハ。

「どこから出してきたの?このボール。」

幼少期に使っていた古ぼけたボールを見てクスリと笑う。

「早くしねーと飯なくなるぞー!!」

1階からクレハの声がする。

「今行くー」

いつものさくらやの朝でした。

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