《MUMEI》 芹華は短い説明を聞き終わったあと、口を開けたまま、秋穂を見ている。 「どしたの芹華?楽しそうだと思わないの?」 芹華が、ちょっと笑う。 「大丈夫だよ、秋穂ちゃん。誰だって一度はそう思う時期があるから」 「な・・・っ!人を中2病みたいに・・・」 すると、サカエばーちゃんが、パソコンをやりながら言った。 「秋穂。芹華に見せてやれ。レルバを」 秋穂はうなずく。 「オッケー。じゃ、行くよ芹華」 「え?行くってどこへ・・・」 いきなり目の前に、黒い穴がぐわっと広がった。 「はい、行くよ。ジャンプ!」 芹華は、秋穂にぐいっと手をひっぱられて穴の中に落ちていく。 「きゃあああああああ!!!!」 前へ |次へ |
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