《MUMEI》
黒い奴等
アユミの父親が送らせると言ってくれたけど、
断ったんだ

チンピラみたいな人に送ってもらってもね

人を外見で判断しちゃいけないんだけど、苦手なんだよね
あの手の出立ちの人ってさ

路地から二人の男が現れた、
明らかに道を塞ぐように

そして、後ろにも人の気配

!、問答無用かよ

髪の毛が切れて、宙を舞ってた

見えなかったけど、なにか刃物のようだ

早い!

目の前に男が居たんだ!

避けれない!、なら

肩から突っ込んだんだ、
きっと手にはなにか持ってる
切られるぐらいなら、体当たりした方がマシだ

硬い、まるで鎧をつけてるような

ちっ、逃げ道はない
こいつら、連携してやがる
四人

やるしかない!

向かってくる男にケリを放ったんだ!

ドン!

受け止められた!

体制を崩しちまった、
けど、男物止まってたよ

なにかつぶやきやがった

日本語じゃねーな

ご丁寧に顔を隠すように目出し帽被ってらぁ

人の話し声が聞こえた
酔っ払いみたいだ

男達は静かに路地に消えていった

助かったのか?

ふぅぅ、

奴等、何者だ?

チンピラ相手には通用した、俺の蹴りだけど
受け止めやがった、両手で
壁までぶっ飛ばしてやるつもりで放ったのに

変な汗が出てた

奴等、強い
たぶん、プロだ

戦慄が体をかけ巡った

とにかく、人の多いところへ出よう
確実に殺しに来たよな

喉をねらってきたんだ

後ろに下がったら、たぶん、殺られてた
前に頭をかがめたから避けれたんだ

駅前に出た

怪しいやつは居ないけど

ヤバイな、心拍数が高い
ビビってるのか、俺

尾行とか、居るかも

どうする?



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