《MUMEI》
レルバ到着!
どしんっ!! と、思わずしりもちをつく。

「大丈夫、芹華。初めての人は痛いでしょ?」

一緒に落ちてきた秋穂は、ふつうに立っている。

「あ、あははっ・・・大丈夫大丈夫」

かなり痛かったけれど、芹華は痛みをこらえていた。

立ち上がっておしりについた砂や汚れをぱんぱんとはらう。

顔をあげて、芹華は仰天した。

「ここって・・・私たちの街?!」

民家がたくさん建ち並んでいて、あちこちに田んぼがある。

「そ、良く分かったね。シンの人たちはね、戦いやすいように、自分の街の様にみえるよう、設計されてるの」

「へええ・・すごい」

感心してあたりを見回していたときだった。

いきなり向こうからドーンッ!!!と、すごい爆発音がおこった。

「えっ?!何?!」

「二丸たちが動き始めたのよ。シンが入ってきたから興奮してるのね」

向こうで、黒いキノコ雲が浮かんでる。

「行くよ、芹華!!」

「ええっ、またあ?!」

芹華はため息をついて雲の浮かぶ方へ走った。

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