《MUMEI》 真夏の日差しの中で世間は大騒ぎだった 報道されてたんだ 春馬さんの両親が殺されたことも、 浜崎の両親が殺されたことも そして、腐りきった警察と、その関係者も逮捕されてた 国が非を認めたんだ だけど、事実とは違う 利権を求めて、悪さをしてたって 父さんのことも、報道されてなかったし、 浜崎のそふのことも 振り出しに戻ったんだな 呟いた俺の肩を、優子さんが抱きしめたんだ 母と姉はハワイにいた ハワイにも関係法人があるんだってさ、春馬さんの 春馬さんは当初、もっと底辺から国を崩して行くつもりだったらしいんだ 親の死を、無駄にしないため 師匠の浜崎の祖父の死を、無駄にしないため 俺にはわからないけど、悪しき役人は、居なくなったそうだよ けど、火種はある、 俺が生きてる限り 俺は、間宮翔太を、名乗らなかったんだ 神山翔太として、生きてくと決めたんだ 家族は居ない、それでいい 検査と言う名の実験体 学校にもいけないから、辞めた 友達も居ない 春馬さんが俺の保護者になってくれたんだ 今、東京で暮らしてる 春馬さんと優子さんと、3人で 単車を買ったんだ ギア付きのね 唯一、気が休まる時間 単車に乗ってる時だけだ なるべく夜は帰らないようにしたんだ、 春馬さんと優子さんを、二人きりにさせたくてさ 熱くなれない 喧嘩もしたよ、夜中に集合菅つけて走ってれば、絡まれたりもする 勝つさ、当然ね 本気になれる物がない 本気で陸上でもやったら、オリンピックかもね そしたら、消されるのかなぁ 生きてても、つまらねーな なんの、未練もないよ この世にさ 江ノ島で昼寝をしてたんだ 真夏の炎天下の中で 同じように汗をかくし、 喉も乾く だけど、俺は、作られた人間なんだ 母さんにも、姉貴にも似てないもんなぁ 母さんの子宮から生まれたってだけなんだ 日本から出ることは許されない 俺には一生パスポートは降りないんだ 終わりを見つけたいよな、 終をさ 、 前へ |次へ |
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