《MUMEI》 再会ーーーーーー 「貴女にこんなにも困らされるとは・・・。 私達ロケット団はもうここまででしょう。 ・・・さらばです・・・」 そう言い残し、白い蒼い影は立ち去った。 ーーーーーー あれから数年が経った。 18歳になった私は、あの頃の様に旅を続けていた。 少し暇を持て余していたので、 コガネシティの地下通路を歩いていた。 すると、百貨店の店員と思われる人が 発注した商品の検品を行っていた。 見覚えのある横顔。 紫色の髪に顎髭。垂れ目。 でも私は、話し掛けるのを躊躇った。 あの時の事を彼に思い出させたら、 申し訳ないような気がして。 そう思考を巡らせているうちに、 彼が私に気付く。 「コトネ・・・コトネなのか?」 私は振り返る。 この男はやはり、 ロケット団の幹部だったラムダだ。 「やっぱり・・・あの時のオジサンだ」 私は懐かしさと、少し、 久々に会えた喜びを感じていた。 「おいおい、オジサンって呼ぶなって言ったろ。 こんな所で何やってんだよ?」 「こっちのセリフよ・・・。」 相変わらずだ。このオジサン。 「見ての通り、仕事だよ。 ロケット団も数年前に解散して、俺も職を失ったし。 仕方ないからこうして働いてるのさ」 ラムダは淡々と仕事をこなしながら言う。 、 次へ |
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