《MUMEI》

う、うぁぁ、ば、ば、化物

助けてやったのに、化物呼ばわりかよ?

腰を抜かして、ライフルまで捨てて、
自衛官って、そんなもんなの?

キモデブの死体が2体転がってた

生き残った自衛官は、顔を引きつらせてる

キモデブの最初の一撃で負傷してるけど、生きてはいた
だけど、キモデブの血を浴びて、血だらけだったよ

生首が2つ転がってる
キモデブのね

覚醒してるのか?!

冴木の、言葉に

知らねー、俺はいたって普通だぜ
しいていえば、腹が減ってるかな

機関室を、爆破したい
手伝ってくれ

礼はしてもらうぜ、高くつくよ

可能なことは、なんでもするさ

いいだろう、行こうぜ

役立たずの自衛官を置き去りにして、冴木と機関室に、向かったんだ

局地的に、銃撃戦の音がしてる
自衛官の生き残りは居るんだ、けど、
指揮命令系統が寸断されてるから、効果的に行動できないでいるんだな

襲ってくる奴らに発泡してるだけ、

コードスリーってなんなの?

冴木に聞いてみた

自衛隊の命令権じゃないよ、
俺の端末がなければ発せられない、内閣府の命令権さ、
簡単に言えば、戦争になったということだ

戦争ね、負け戦か

そうなるな、
こちら側のナチュラロイドが出払ってから襲撃された、
密通者が居るのかもな

ボロボロだね、日本って

そうさ、立て直さなければ、国が無くなるのさ

ふぅん、大変だね

人ごとのように言ったんだ
正直ひとごと、興味もなかったから

奴らの目的は何だろうね?

後方支援を断つつもりかもな、
島に上陸した外務省の実働部隊が危ういな

武器庫は?、制圧されてると思う?

武器が必要なのか?

まぁね

覚醒してるなら、いらねーんじゃねーのか?

死にたいのか?

……従うよ、お前抜きで生き残る自身がねーからよ

素直だね

こっちだ、武器は武器庫だけじゃねー

冴木の後ろをついて行ったんだ、
けど、気配を感じた!

冴木の肩を引っ張って、後ろに転がしたんだ

紙一重、俺の髪が切り裂かれたよ

でも、俺のナイフはソイツの首を捉えてたんだ
スピードは俺の方が遥かに上だ

女、わりとグラマーな女だった

ナチュラロイドって、何体居るんだよ、
ったく、

ふぅっ、助かったぜ、
コイツは純粋なナチュラロイドじゃねーよ、
薬で作られたまがい物さ

誰でもオリンピック選手になれる時代なんだよ

オリンピック選手ねぇ、
さっきのキモデブは、鉛弾効かなかったよなぁ?

皮膚の下に装甲板でも埋め込んでるんだろうな、
資料でみたよ、そんな奴らが居るってよ

サイボーグ?

そんな高度なもんじゃねーよ、
けど、埋め込まれてる代物は、高度な技術で作られたもんらしいな

SF映画だね

そうなら、主役はお前さんだ

行くぜ、脇役さん

ちっ、謙遜しろよ



前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫