《MUMEI》

あのぅ、俺、未成年なんだけど

私は警察じゃないわよ、

ほらよ、翔太

あ、タバコ

酒井さんがビールを俺に注いだんだ
そした、春馬さんがタバコとライターを俺に渡したんだよね

好きに生きろよ、少しづつでもそうさせてくつもりだ
俺達がおまえに合わせてく、方針をそう決めたんだ

冴木が、言ったんだ

エヴァ博士が言ってたわ、寿命が短くなるという、確証は無いって

酒井さんが言ったんだよね

アルコールとニコチンも、程度の問題よ、
春馬なんて中学生からどっちもやってたわよ

優子さんが言ったんだよね

周りの仲間を信じて、
貴方が寝てるとき、酔っ払ってるとき、
仲間が動いてくれるわ、
独りで背負わないで
張り詰めないで普通に生きて

綾波さんが言ったんだ

そうだよ、翔太、人のために生きてもしょうがねーだろ、
自分の人生だ

春馬さんの言葉

豪華な居酒屋?
料亭なのかなぁ、個室で料理とお酒、
でも、俺、ガキだよ?

戸惑ったよ、
ナチュラロイドのことも
政治的な事も何一つ話題に出なくてさ

まるで、飲み会

でも、お酒が進んでくると、
話がさ………

何がご不満なんですか?!
眞由美様ではダメなのですか?!

綾波さんが絡んできたんだよね

勿体無いわねぇ、あんな綺麗な娘なのに、
また、他の男に持ってかれるわよ

酒井さんが横目で俺を睨むようにして言ってた

無視しよう、
そうきめたんだ

でもさ、俺への攻撃が止まないから

冴木、結婚しないの?

ムリヤリ話題を変えてやったんだよね

ざまー見ろって思ったけど

籍入れたんだ、

へ?

職場では旧姓を名乗るわ、

たとへ戦争になってもな、幸せの階段は登ってくもんなんだよ、
それが人の道だ

冴木、カッコイイこと言ったのに

盗撮見たんでしょ?!
何が人の道よ、偉そうに!

職務だよ、確かめなきゃならねーだろ?!

そっかぁ、酒井さんが強くなったのは、奥さんになったからかぁ

翔太、お前は人だろ、人の道を歩めよな

冴木、ひっぱたかれて頬が赤い奴に言われてもね、
笑いしかとれないよ

俺の言葉に笑ってた優子さんが、

家は大丈夫なのかしら?

そう言ったんだ

一応は調べてあるけどな、

落ち着かないよね、はっきりしないと

良かった、話題がそれたよ

で、翔太、どうするの?

優子さんが、また、戻しやがったんだよね

しかも、綾波さんが眞由美を呼ぶと言い出して
夜だし危ないって俺、言ったのに

襲われたら襲われただし、殺されたら殺されたらだよ

春馬さんが言ったんだよね

今のところ危険な情報は無いわ

そう酒井さんが言ってて

普通に暮らすんでしょ?

そう、優子さんが言ってたんだよね

樹海で、心中するかと思って、こっちはハラハラしてましたわ
なのに、とても楽しかったみたいでね、
眞由美様、
毎日その時の話をなさるんですよ

デートだったんじゃね?

春馬さん、ニヤケ顔でそう言ってた

そえですわね、

綾波さんも笑いながら言ってた

眞由美が来てさ、
たくしーで来たみたいでさ

やっぱりドキドキする
綺麗だよ、本当に

優子さんと並んでも、俺的には……

お酒良いんですか?

構わないから飲みなよ

いただきます

冴木が、お酒を進めてたんだ

綾波さんの隣で、笑顔でお酒を飲む眞由美

楽しいな、やっぱり、
話さなくても、眞由美が近くに居るだけで

翔太様、変わってくださいな、
春馬さんと話したいの

え?

なによ、私の膝枕で隣は嫌だっての?

口の悪い眞由美だけど、
やっぱ、さ

絡むなよ、酔っ払って

渋々って胎動だったけど、俺、ウキウキしてたんだ









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