《MUMEI》

暫く黙って考えてたような眞由美が

……そうだね、
お金のためじゃないけど、体を売ったのよね、
俺の女になれ、その意味はセックスさせろ、
好きになるかわからないよ、
そう言ったわ、
けど、受け入れたのはわたし

好きになれなかったが、答えで
私の気持ちは翔太しか見てなかったが真実で

セックスするなら、痛くない方がよいからローション使った
別にあの人の為じゃない、
でも、射精させてあげてたってこと、
私のこと体をつかってね、
それも、事実
娼婦と変わないかな

誰もそこまで言ってないわよ、
眞由美、どうしてそうしたか、
何でそれを選んだか話して

いい、言い訳になるから

ダメよ、言い訳は必要なのよ
自分を繕うための言い訳は、みっともないけど
本心を伝えるための言い訳は必要なの、
話なさい、将太に

………浜崎統一は、戦うため、
死んでってお願いしたようなもの
だから、体をあげた

翔太と結ばれることはない
私は、浜崎の生き残り、両親の敵も取らなければ、家名を汚す
自由なんてないんだって、思ったわ

言い訳したらたくさんあるわ、
ナチュラロイドの事も知ったし
私が産まれた秘密も知ったしね

もういい、そんなの、
体売りました、
情が沸いたわけじゃないけど、
アイツのことを、受け入れてた部分だってあるわ、
何故だかわかんない、
だけど、違う気持ちがこみ上げてきて、辛かった

あの時、封鎖された港で、貴方の手で死ねたら楽だったかな

身体を売っといて、好きなんて言えないよね

そう、話した眞由美が、唇を噛んでたんだ



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