《MUMEI》

「その言葉絶対忘れないで下さいよー、」

「はは、忘れねーよ、ゆうちゃん酔っ払ったとこ見てみてえしな」

悪戯さを含んだ笑みを浮かべながら伊藤さんは俺からすっと離れていった。






――俺は何となく携帯を見る。




隆志からメールが来ていた…。





――――――――――
今日も撮影頑張ってっか?
俺も頑張ってるぞ(^-^)お互い 体に気イつけて頑張ろうぜ(^ε^)
――――――――






隆志も俺と同時にドラマの撮影で忙しくなった。




しかも同時進行で映画まで入っているから俺なんかより遥かに多忙で…。

正直なところ会わずに済んでほっとしている。





いや、ちゃんと会って解決しなくちゃいけないんだけど……。

俺の中で考えはまとまっていた。






――二人ともう寝ないって……。






自分の考えを確り持って、ちゃんと…




どうせなら…







好きな人としたいって思う様になったから。






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