《MUMEI》
お仕事3
『ほぉ、流石太夫!!笛もうまいなっ』

わらいながら言うのは永倉新八
蜘蛛威は少しだけキョトンとしてしまい
それと同時に笛の音が止まると蒼依はくすくすと笑い
新撰組一同は蜘蛛威をみる

『うまい、どすか?
うちは独断で笛を琴を覚えはったんや
せやから、自信あらへんくって』

そこらの女の子と変わらないように蜘蛛威も太夫である前に女
だから、褒められれば頬を赤め何処か嬉しそうに笑っている
そんな蜘蛛威を見てみんな頬を緩めた

『ああ!!うまいとも!!俺が聴いた中で一番だぜ!!』

『私もおもいますよ』

原田が笑えば沖田も笑うと隣の斎藤にねっ?と笑いかける
斎藤は蜘蛛威の目を見る

『ああ、そうだな。
あんたの笛の音は懐かしく感じる』

薄く笑みを浮かべればぽっと顔を赤めた蜘蛛威にみんなが笑う

『(あかん、うちは太夫や。そしてあの人は新撰組。絶対に好きになられへんっ)
なにを言うてはるんっ?
懐かしゅう思いはるなんてっ』

蜘蛛威は慌てると斎藤は意地悪く笑う

『なんだ?あんたはなにも覚えてないのか?
あんなに熱い夜を共にしたというのに』

斎藤の言葉にまた顔を赤くしていく蜘蛛威は俯いてしまう

『その辺で堪忍してやってや、斎藤はん』

そんなとき部屋に入ってきたのは

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