《MUMEI》 Fly Me To The...真夏日の暑い日射しが、ボク等を射す ふーっと声を上げて、懸命に自転車のペダルを漕いだ 夏休み、ボク達は小学生最後の夏の思い出作りと称して、人力の飛行機を造ることにした。 坂道を登りきると、市が管理する「朝日山」の入り口に着いた 「おい、おっせーぞ!」 隣から元気で威勢のいい声が聞こえる オレンジ色のTシャツに、ツンツンとした頭、ギロリと鋭い目線で彼はボクを捉えていた。 通称クラスのガキ大将のリョータ君だ 「遅いって…まだ約束の時間10分前…」 「もうみんな揃ってんだよ!さっさとチャリ止めて来いよ!」 …全く、がさつと言うか… そんなんだから女子達から謙遜されるんだよ〜 ボクは自転車を駐輪場に止めると、周囲に大人が居ないか確認した後、獣道に入った …あ、自己紹介がまだだった 『ボク』は朝倉ユウヒ(優灯) 勉強より、外で遊ぶのが大好きな女の子 それがボク 次へ |
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