《MUMEI》

プロボクサーねぇ、タイトルマッチを控えてる?

何やってんだよ!お前ら!

ヤマトの声だ

店の裏口、非常階段がある、少し広くなった場所
お酒のケースやらダンボールが積まれてた

わび入れるんじゃなかったのか?!
本当ならこっちから出向いて頭下げんのが筋なんだぜ!

ちっ、確かめねーとよ、
ほんとうにお前を倒したんかどうかよ、

……確かめられたのか?

まぁ、な、

すげーんだよヤマト、
お前も強えーけど、あっという間に藤浪が壁に追い込まれちまってよ、

そうだぜ、藤浪の拳が当たらねーんだよ、凄かったぜ、マジ

藤浪って、いったっけか、この男

よけられたのか?

ヤマトが藤浪に近付き聞いてた

撃ち落とされたよ、まだ、信じられねー

……お前、拳折られてるぜ

のようだな

どうすんだ?試合

ちっ、まぁ、仕方ねーよ、今回は棄権だな、
俺から喧嘩売ったんだ、
悪かったな

俺の肩に手をかけて言いやがったんだ

その手を払い除けた
叩き落とすようにね

……おい、わび入れてんだろが!

ヤマトが俺の目の前に立って、言ったんだよね

わび入れる相手をまちがえてねーか?

あ?!

詫びるなら眞由美にだろ?
それによ、そんな安いワビ、受け取れねーな

なんだと!

おまえもやるか?
手加減、いらねーよなぁ

ヤマトと睨み合ったんだ

ちょ、や、止めなよ
悪いのは藤浪なんだからさ

女が割って入って、ヤマトと距離が出来てた、
けど、まだ、俺の間合いだ

ヤマトが、女を退けたんだ

眞由美の尻は、そんなに安くねーぜ、
その拳で勝って来い、
それから能書き聞いてやる、

ヤマトを肩で押しのけ、藤浪って奴の前に行ったんだよね

この俺に、悪かったな?
タメ口かよ……

襟首をつかんだんだ

強ければ謝る?、なめんなよ
おまえは何を置いてくんだ、俺に負けといてよ、
眞由美と同等の女、置いてけや
ぬるま湯に浸かりやがって、
男、見せてもらおうじゃねーか!

転ばせたんだ

始めるぜ

振り向き、ヤマトを見据えた

止めてください!翔太様!!

綾波の声がしたんだ



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