《MUMEI》

「ちょっと、ちょっと。話が脱線しすぎだよ。市外レクリエーションで何するか決めようよ」

「さすが委員長。何をするかによって、好感度が大きく変わるからな」

「あんたそのゲーム的思考止めなさいよ」
まことが睨んでくる。

「シャラップ!市外といっても地元だし、特に観光名所とかないしな。他の班ではどこに行くことになったか聞いてないか」

「ボーリングとかカラオケが1番多いみたい」

「学校行事でそんなところに行きますの?信じられませんわね」

「うん。仲良くなることが目的だから何してもいいみたい」

「ボーリングか。しかし俺らは7人だからボーリングはやりづらくないか?確か1レーンに6人までだったよな?チームに別けるにしても奇数だからな」

「それにボーリングならあんたより、二ノ宮君の方が目立ちそうだしね」

「ならボーリングは却下だ。同じ理由でカラオケもバツ」

「やっぱあんた中心で考えると何も出来ないじゃない。ゲームセンターとかは嫌だからね」

「俺のテクニックを見れば好感度上がること間違いなしなんだが」

「そんなの気持ち悪がられるだけじゃない」

「好感度か。あたし良いもの持ってるよ」
そう言いながらさくらが鞄から雑誌を取り出した。

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