《MUMEI》

眞由美と同じベットで寝た

愛しくないわけじゃない

だけど、ただ苦痛なだけの時間

笑おう

苦しいときに、苦しいと言ったらいけないんだ

………お祭りに行くってさ

眞由美と、優子さんが、浴衣を着てた

金魚すくい、水飴

アセチレンの光

平和だからだよな、こういう時間をが有るのも

途切れ途切れの記憶

俺はこの場所に居て、居ないんだ

ねぇ、誰なの?

ん、なにが?

翔太じゃないよな?

何言ってんの?眞由美、
どうしたの?

優子さん、気づかないんですか?

眞由美、どうしたってんだよ

春馬も気づかないんだ?!

眞由美様、どうなされたのです?

誰も気づいてないんだね……

なにょ、眞由美、泣いたりして、
どうしたってのよ?!

翔太じゃない

何を言ってるの?

私の波動に反応しない

眞由美?!

春馬さんが俺を見てた

……偽物には見えねーぜ

柄だけよ、中身は翔太じゃないわ

眞由美が、そう言ったんだ

自宅に戻ってた、
何処を歩いてきたっけな?

綾波さんも居るじゃん

美味しいですか?
珈琲

うん

素直に答えたのに

翔太、あんた何時から味覚なくしたんのよ?!

優子さんが怒鳴りながら泣いてたんだ

半月よ、一度もセックスしてないのよね?

キスすら求めてこないわ、
私がすれば、それなりに応えてはくれるけど

翔太様?
気にしておられるのですか?
眞由美様の検査のことを?

渡し守そう思ってた、だから、体を求めてこないんだなって、
でも違うよ、勃起もしないもの

え?!

みんな、何を、騒いでんだろ?

そんなとき、アラートが鳴ったんだ

翔太?!

行ってくるね

ジェルバが、暴れてる、か

港から、強制上陸をはかってるようだ

弱いなぁ、直ぐに壊れちゃう
頭が転がってるよ

ぁは、恐怖で怯えてる、楽にしてあげるよ、

ほら、楽になったでしょ?

あ、警察官が邪魔だなぁ
出血酷いな、どの道たすからないね

いいや、いっしょに切っちゃえ

あれ?、ナチュラロイドの気配、
綾波かぁ、
あれ、倒すんだっけ?綾波を

翔太様!!

無抵抗、戦意ねーなら、許しとくかな

背中がゾッとした、

俺、綾波さんを、殺ろうとした
何かが狂ってる、俺の中で

静まらなきゃ、

変だ、何かが変だよ

翔太様………間違えたのですか?

………綾波さん、ヤバイかも、ねぇ、俺を殺して

翔太様

早く!

で、出来ません!

早くしてよ、ヤバイ、ヤバイんだ!

インカムから坂井さんの声がしたんだ

綾波!その場を離れなさい!

翔太ぁ!

眞由美の、声がした

その時、物凄い気配を感じたんだ

よけれない

ヘルメットのバイザー越しに、眞由美を見ながら、
大きな力に飲み込まれたんだ

死ぬのかな?

体が勝手に暴れてた

倒れる体を支える力すら無くて、
薄れゆく意識の中で、
物凄いナチュラロイドの気配を感じてたんだ

この、気配は、エバだな

俺を楽にしに来てくれたのかも



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