《MUMEI》

だけど、電磁ナイフは怖いようだな

力で劣っても、武器で勝つ!

ちっ、捉えられねー、
こんなにスピード負けしたのは初めてだぜ!

!、また、あの鉄のストローだ、
避けきれなかった

腕に刺さってやがったよ

どうしたのかね?
バッテリーが切れるぞ、
武器なんかに頼りやがって、情けない奴だ

何とでも言いやがれ!

電磁ナイフは囮、
せめて、その体に触れられれば!

ちっ!
バレてたか!

ジオの拳が俺の肋を折りやがったよ!
壁までぶっ飛ばされて、
後頭部を強打しちまった

けどよ、俺に触れると、そうなるんだよ!

拳を押さえるジオ

その隙を見逃すわけねーだろが!

仲間がくれた、電磁波ボム

俺はメットを被ってるからよ

耳を押さえてやがる、
無駄だよ!

仲間がくれた武器で、勝つ!

ぐおっ!

お前のストローだぜ!

首を狙ったのに、手元が狂ったか、
でも、左目に刺さってくれたぜ!

拳に波動を!
倒せ!
倒すんだ!

くそ、足が、もう少し、もう少しで届く!

!な、なんで?!

女優とホテル王の娘が、ジオの前に

退けよ、どいてくれよ!

二人の女を押しのけたのは、ジオだった

ダメだ、避けれない!!

直撃

コンクリートの壁に、体がめり込んでた

力が、もう

油断したな、
おまえは危険だ、殺しとかねばならん

終わりか
………前を見て、
サーシャ、

翔太、ちゃんと抱いてよ
シエラ

別れの言葉を
眞由美

うぉぉぉ!
どうせ死ぬなら!!

バシバシ、
コンクリートの壁が崩れていった

ぬおおっ、なんだ、この波動は!

あの時の力、
あの時のパワーを、
集まれ、俺に集まれ!

光の束を、ジオに!

ジオの拳と、俺の拳

相打ち

いや、負けた

力が足りない、
このスーツじゃ、あの時の力は出せないんだ

集まってこねーもん、

体がバラバラになったような感覚

視界がない

暗闇だ

負けたんだ

俺は

また、負けたんだ



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