《MUMEI》

治ってねーってさ、脊髄

でも、蘇生してる

便利な体だな、俺

馬鹿言わないで!
死んでてもおかしくなかったのよ!

エヴァが叫んでた

これ?
人口子宮って

ガラスで出来たプールのようなものに、
でかい機械がいくつも繋がってた

私が作るとこんな大きさになっちゃうのよ、
凄いわ、神山博士は

ナチュラロイドだったんだね、親父

………そうなの?

うん

遺伝子は、記憶を伝えないと思うけど

夢だよ、真実はわかんねーさ、
俺の夢だよ

アリーシア、女性だったの?

うん、女性だったよ
あの意識は、間違いなく女性だったな

意識?

ん、言葉にすっとね、そんな感じかな
すっかり悪魔になったね、俺

封印が消えないなんてね

まぁ、いいや、モッカイ入るよ

うん………

注射をされ、プールの中へ

ネットリとした薬液、
冷たくも暖かくもない

階段に腰掛けてた

呼吸が止まったら、入れるからね

うん

翔太、どうして私を信じてくれるの?

え?、………好きだからかな

…………愛してるわ、翔太、
必ず、行こうね、貴方の愛する人の元へ

頬にキスされたんだ、
だけど、俺、エヴァの頭をそっと抱いて、
唇へ

舌で唇を、開けさせた

ネットリとした舌を絡めた

こんな状況なのに、俺、勃起しててさ

エヴァの、胸を触ったんだ

でも、意識が薄れてきてさ、

エヴァの唇の温もりの中で、また、落ちていったんだ

暗い闇の中に



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