《MUMEI》 犬小屋そんな昼下がり 『チュンチュンチュン!』 小鳥が一羽、ベランダにやって来てこう言いました。 「ねこさんねこさん、あなたはどうしていつも此処にいるのですか?」 するとねこはこう答えました。 「ここが僕の家ですから。」 「家…ですか?」 ねこが見上げた先を小鳥も見ます。 赤い屋根の白い小屋。 「まるで犬小屋の様ですね。」 小鳥はクスクス笑いながら、どこかへ飛び去っていきました。 ねこはまた一人になりました。 「犬小屋?…違うよ、これは僕の家だよ…。」 ポツリと一言呟いて、ねこはまた空を見上げます。 「犬小屋じゃないですよ…ね?」 . 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |