《MUMEI》

ハヤミさんの店で、二次会だったんだ

眞由美を、送り届けてから、
俺は車を返しに戻ったんだ

眞由美も、一緒に行くと言ったんだけどさ、

まだ、俺の女じゃねーんだろ?
一人で行くよ

あっそう、じゃぁいーわよ!

ってさ、

店に行くと、奥のVIPルームだよって、
ハヤミさんが、目で合図してくれたんだ

会釈して奥に向かったんだ

おっ、翔太来たぜ!

なんだよ、それ

ん、ちょっとテーブル貸してよ

あー!、ケーキ!

やっぱさ、これないとね

デッカイ箱の中にウエディングケーキを入れてさ

全部本物で食べれるんだぜ、
ほら、切らなきゃ食べれねーよ

翔太、お前、これ

朝頼んどいたんだ、なんとか作ってくれたよ、小さいけど、ま、その辺は勘弁してくれよな

んだょ、また、藤波が泣いてたよ
コイツ、感受性強過ぎだょ

眞由美?

え、し、知らないよ、わたし

翔太が?

おっ、本当にミニスカートじゃんか

おなかに子供居るから、ワンピースだけどね…

な、なんだょ、クミ、

翔太、ありがとな

宮本さん、妹取られちゃったね

ん、そうだな、でも、ま、
ったく、避妊ぐらいしろよ

ぁは、めでたい席でぐちらねーの、
ほら、ケーキ入刀しようよ

俺、クラッカーも、買ってきてたんだよね

二人がケーキを切ってさ

クラッカーを、鳴らしてさ

同じ火薬でも、こんな時の音なら素敵だよな、
花火の時も思ったよ

爆発音でも、綺麗な花が咲く花火ならさ

光る度に人が死ぬのは、悲しいもんね

楽しもう、人の幸せにあやかって

いつまで、こんな、時間を過ごせるかわからないもんな
めーいっぱい、楽しまなくっちゃ損だよな



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