《MUMEI》
新たな力
フライングベースの狭い室内、

ヤマトが輸血されてた

俺は、眞由美から輸血されてた

前をはだける眞由美

乳房を露にして、俺の胸に重ねてた

人の目を気にもせず

体に波紋が広がり、収縮していく

眞由美の波動が俺の体を優しくかけ巡ってた

眠れる?

眞由美の声にうなづいた

そして、眞由美の、胸に抱かれて眠ったんだ

………風雅ベースに降り立つ頃には、
俺は自分の足で歩けるまで回復してたんだ

ヤマトの担架を押したんだ

意識はある、
でも、呼吸は乱れ、汗も凄い

地下のメディカルルーム、

頑張れる?

眞由美が、声をかけてたんだ

うなづくヤマト

ヤマトが何か言ってた

眞由美が、耳を寄せたんだ

………うん、そうだね

ヤマトが何を言ったかは、俺には聞こえなかったけど、
眞由美は優しく声をかけてたんだ

………うん、わかったわ、
もうひと頑張りしておいで

眞由美、ヤマトにそう言ってたんだ

手術室に運ばれてくヤマト

眞由美が、俺を見たんだ

……約束、守ったぞ、だって

そっか、

テクノ化するって、
ヤマト、お前………

どうしたの?
行こう、将太も治療が必要なのよ

…………オレが口を出す事じゃねーな

踵を返し、立ち去ったんだ



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