《MUMEI》

授業つまんね。

菜々子、居ないし。

葵、漫画本読んでるし。

咲姫、寝てるし。
咲姫はコレで成績いいから羨ましいよなぁ。

ってか私だけじゃんまともに授業受けてんの。
はぁ。バカくせッ!


「先生。頭痛いので、保健室行ってきます。」


私はそう言い残し図書室へ向かった。

私は小さい頃から本が大好き。
あの3人とは小学5年生からの付き合いで、仲良くなった。切っ掛けは同じ委員会だったから。そう、全員図書委員だった。
理由はバラバラだったけど。







当時の菜々子、
「仕事無さそうだったから。」

葵、
「教室より、霊が居なかったから〜」

咲姫、
「絵本だいすき。」






だったよな。
今思うと全然変わらないなぁ。
体ばっか、大きくなってさ。
喧嘩もいっぱいしたなぁ。




たまには、授業サボって昔を思い出すのもいいかも。


よし!戻るか。









「陸海、どこ行ってたの?」

教室に戻ると、葵がよってきた。

「ちょっと、サボり。」

私はへへっと笑って、教室を見渡した。

「菜々子は?」

「菜々ちゃんはトイレ行くって言ってたよ。」

咲姫は葵の後ろからひょいッと顔を出しながら言った。

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