《MUMEI》

なんで、そんなに知りたがるの?

綾波さんの質問に

ヤマトと付き合ったら、私も襲われたり殺されたりするかもしれないんでしょ?

俺、アキナの答えを聞いて、
なるほどねって思っちゃったんだ

そうやって、なんでも聞いて生きてきたの?

綾波さん、手厳しい質問をしてたな

ううん、普通は聞けないよね、
………風雅に行くようになって、色んなことを知ったよ、
わたしがノホホンと暮らしてるときに、
こんな、大変な思いをしてる人達がいたんだなって
今は、とにかく理解したいの、
時間をかけてたくない、でも、勘違いとかもしたくないから

アキナ、そう言ってたんだ

ヤマト、よく口説けるな、
守れる自身があんのかな?

そんなことを考えてた俺に

一応忠告はしたわよ、

眞由美が俺の顔をのぞき込むようにして言ったんだ

忠告?

ルールのない戦争だもの、
捕まれば犯されるだろうし、
残虐に殺されることもあるわよってね

そう話した眞由美に

変わらないわよ、
広報やってれば目立つもの、何も知らないところで狙われたりもするわよね、
元アイドルの広報の全裸なんか、風雅のイメージダウンに最適だし、
残虐な死に方でもすれば、一般スタッフは離れてくかもしれないしね

そう話したアキナ

随分、凄いことをかんがえてるわね、
本当にアイドルだったの?

ヤマトと同じ事を言うのね、綾波さん、
スパイかなんかだと持ってるの?

疑うの、くせなの

くすっ、ヤマトも、そう言ったわ
何もせずに、失うぐらいなら、
何かして守ることをしたいわ
アイドルなんてね、立ち回りが下手だとあっという間に画面から消えてくのよ、
生き残るためには情報と見極めなの、
体使ってる娘も、いるけどね、
安売りすると、消えてくわ、ヤラレ損になるだけよね

貴女は何が大切なのかしら?

勿論ヤマトも大切に思ってるけど、
わたし、初めて本音で話せる人を見つけたんだ、
そしたらその人に、素敵な彼氏がいて、
たくさんの仲間がいて、
でも、すっごい荷物を背負ってて、
ヤマトもその人の事が大切みたいでね、
……引き込まれていったのかな、そんな人達に、
でも ………結局は自分の為かしらね
無くしたくないの、素敵な人達との世界を

アキナ、綾波さんにそう話してたんだ



前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫