《MUMEI》
リバーシヴル ハンティング
十分も経ちそうな頃には、殆どのプレイヤーがそれぞれの旅路に戻っていった。

そしてその全てのプレイヤーが、俺達三人の顔をジロジロと、覚える様に、舐め回す様に見て。

「…居心地悪いわね。カケル、もう行ける?」

「……あぁ。これ位で良いだろう。行こう。」

「? どういう意味よ。」

アカネが面倒くさそうに首を傾げる。

「なんとなく俺達の噂が広まったってことだよ。そしたら強い奴が俺達のところに来るかもしれないだろ?」

嬉々として話すが、二人にはまだ伝わっていないらしく揃って頭上に疑問符を浮かべている。

「だから、そしたら仲間になるんだよ。その方がゲームクリアに有効だろ?」

二人はなるほど、と頷くが、表情に明るさが無い。やれやれ、といった感じだ。

「その前に闘い吹っ掛けられたらどうするのよ。」


「………………………!」


全く考えていなかった。

「ドンピシャで図星じゃない。」

額に汗がじわりと滲んだ。

「…まあ、力ずくでどうにかするさ。ほら早く行こうぜ。」

何でもない様な顔で一足先に歩き出す。

「あんたが止まってたくせにね。」

ハルの皮肉はいつもと同様聞こえなかったフリだ。

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