《MUMEI》
ゼロからのスタート
年明け三日の日、
誰か来たんだよね

ドアをあけると姉貴だったんだよね

旦那と一緒に来てたんだ

なに?

上がるわよ

なんもねーよ、お茶飲みたいなら買ってきな

ヒーター付けなさいよ、寒いわねぇ

金かかるだろ

本気だね、ノブ君

なにが?

ノブ、お父さん、しょげてたわよ

そう
で、何しに来たの?
ガキほったらかしてさ

だめだ、意地っ張りだから
買い物して帰ろう

なぁノブ君、どうやってやってくつもりなんだ?

ん、金になるバイトしてかな

具体的には?

家庭教師かな

なるほどね、なんとかなりそうなのかい?

やるだけだよ、
後先なんか考えてねーもん

ノブ、あんた電話は?
休止になってるわよ

無くした、もういらねーから解約するよ、

電話なくちゃ不便でしょ?

カップ麺何個食べれんだよ、

姉貴の旦那、呆れた顔してたよ

でも、古い友人に連絡してくれてさ、
まだ、正月なのに
家庭教師のバイト先、紹介してくれたんだよね

自力で現役合格だろ?
良い勉強法を知ってるってことだよな

前向きな意見をくれたんだ

金持ちのポンポンだと思ってたけど、
わりと、良い人かも

買い物して、また飛行機で帰るんだってさ

東京まで飛行機で買い物かぁ

…………凄いね
貧富の差を感じるよ

…………

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