《MUMEI》

三者面談は最悪だった。

将来なんて、考えられない。今でさえふわっふわしてるのに、先のこととか俺には無理。
きっと普通の大学生活送って普通の商社に就職して普通の人生を送るんだ。




七生は就職だっけ……。

働き始めたらきっと忙しくなるな。



急に不安になった。
俺、捨てられないかな。男同士なんて先が解らないし。七生は一人っ子だから長男だし、やっぱり親としては孫の顔を見たいし、子供としては見せないんじゃないか?


どんなに好きで体を重ねても、子供が出来ない。
女の人がやっぱりいいんじゃないか。
俺みたいに弱くないしっかりした七生を支えてくれる人が出てきたら敵わない。
そしたら、悔しいけれどさよならって言って消えよう。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫