《MUMEI》

本音も何も、イズミが知ってるままだよ
けど、ノブとアキナの前で言葉にするか………

そんなに、大切な後輩だったのか?
輪姦されてまで助けなきゃならない後輩だったのか?
そう思ったさ
……俺との関係よりも大切なのかよって、
あれが本音だよ
だから、捨てたんだ

あんな奴らにヤラレた女、
それが、許せなかった
ようは、自分の事しか考えてなかったって事さ……

政党防衛を立証しに、法定に出てくるとは思わなかった……

俺を狙った奴等が、イズミを狙ったのに、
俺は、何をしてるんだって……

けどよ、身体を愛せるか、自信なんかなかったのも、事実だ

体なの?

イズミ、勘違いしないでくれよな
体って大事だぜ
体を愛せない女とは、その先はないと思ってる

…………今でも、その事、気にしてるよね?

それで良いんだと思えたんだ
一生気にしてて良いんだよ、イズミが犯されたことをさ、
一生惚れてるなら一生忘れなくていい、
それでも、真剣に愛せるんだ
………ノブに、教わったな

私もアキナに、教わったよ
バカ女になりきれば良い、後のことなんて考えない、
全てを託せる男なら………
同じ、地獄を見るなら前を見て、行きたいわよね……
駆け引きなんかいらない、
とにかく自分の気持ちを一番に、愛し抜こうって………本気で思えたの…

オレを愛し抜くのに、ノブに揺さぶられるのか?

…………揺さぶられてるのは、性欲よ、
昔から、見られるの好きなのよ

この場を借りて、聞いときたい
イズミ、わざとノブに見せたのか?

………私も、ほんねを話すね

イズミさん、そう言ってタバコを取り出したんだ

……………

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