《MUMEI》 アイが瞳を閉じると、アイの周りをライトブルーの文字が包んだ。 そして、人より長めの耳がピクリと動く。 「特定完了。居場所は…カケル様の真後ろです!」 反射的に振り向くと、そこには俺達と正反対を向いた可憐な少女二人が俺に気付かずキョロキョロしていた。 「ハル!アカネ!」 「「ひゃあぁ!」」 声を掛けると二人揃って驚いていた。 「悪いな。俺、こうゆうとこ慣れてなくてさ。」 「もう、捜したんだから。」 ハルは少し嬉しそうに腰に手を当てている。 「ごめんって。それより、早く行こうぜ。アイが話したい事あるらしいんだ。」 「アイ?あぁ、その小人ちゃん?」 アカネはアイに気付き、アイの頭を優しい手つきで撫でた。 「よろしくお願いします。ところで、アカネ様の妖精は…?」 アイは頭を撫でられとろんとした顔をした後、ハッと我に帰ったように質問をしている。 アカネの撫で方を気に入ったらしい。 「私の?」 「そういえば居ないわね。私のは私の髪の中で寝てるけど。」 「あぁ。私の妖精、極端に人見知りなのよね。それでずっとポーチから出てこないの。」 前へ |次へ |
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