《MUMEI》 リーダー・フラガフラガとはとても不幸な人間だった 久しぶりの外の空気だった しかも朝焼けで最高の朝だった ただし服がこんなにも赤くなく、血生臭くもなければのことだ 俺はゆっくりと振り替えった 俺たちを追ってきて無惨にも死んでしまった兵士にかつての仲間が重なった 王国紋のはいったレイピアは真っ赤に染まっている 何度、同僚たちに申し訳ないと思ったことだろう その同僚たちも俺が殺したらしいのだが 「かつての仲間が彼らに重なりでもしたか?」 アシーネは赤くなったコートを脱ぎなからそう言った 「まぁ、な」 そう返してやると横からソニャアが 「後悔なんぁて弱者のすることだよぉ?フラガたいちょーは弱者じゃないよねぇ」 まったくもって賛成出来ない 後悔なんて生きてりゃ誰でもすることだ 「俺は反対だ」 短くフェリーがそう返したので俺も 「フェリーに同意見だ」と返して歩き出した 「フラガ隊長?もしかしてぇこのまま野宿ってぇ事はないよねぇ?」 「良かったな、野宿だ」 「えぇー」 まず、目指す先は俺の祖国 《アルガニア王国》 あそこはもう、森になっているだろうがまだ、建物は残っているだろ 「ほら、早くしろ」 「野宿……興味深いね」 「アシーネ…お前もさっさと寝る用意をしろ」 「わかった」 そして、その日は脱獄という事を成し遂げて眠りについた 前へ |
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