《MUMEI》

「風邪、大丈夫か?」








「う…うん。たぶん」








「たぶんて」







すこし苦しそうに 一之瀬君が少しわらう










なんだか 熱が上がった 気がする









「じゃあ、俺帰る。槙村、返事かんがえといて」









「え、あ、じゃあね」







高橋君がよろめきながら腰をあげて、一之瀬君のとなりを歩く







「お大事に」







にこって 振り向いた高橋君が 前よりくっきり見えた

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