《MUMEI》

「あ、そこ座って。」

指差された場所を見ると、四人用だと思われるテーブルがあった。

その周りの座布団に座れ、という事なのだろう。現に、ハルは一足早く茶を煤っている。

「どうぞ。」

「お、ありがとう。」

日本茶は好きなので、素直に喜ぶ。そして、置かれた茶を溢さない様にハルの隣にゆっくりと座布団に腰を下ろした。

「で、どうする?」

俺が湯呑みに口を当てると、ハルが話し始めた。

熱いものは得意なので、一気にごくりと茶を堪能し、ぷはっと息を吐く。


「取り合えず、沙弥を探しに行きたい。いいか?」


答えは判りきっているのに、俺も意地悪になったもんだ。

視線を動かし、全員に滑らせる。

「もちろん。みんなオーケイに決まってるわ。」

俺の目の前のアカネが少し嬉しそうに笑った。

それに応える様に、俺は頬を吊り上げた。

「じゃあ、計画を立てよう。四手に別れる事は前提として、何処をどうやって探すかだ。」

「カケル、三手の間違いじゃない?」

オーバーに両手を振り、やれやれ、といったリアクションをとって見せる。


「何言ってんだよ。俺等は六人いるぜ?」


そう、六人だ。

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