《MUMEI》

「ぐんわぁぁぁぁあ………。」








「千夏、叫んでも終わらないから。」








諦めかける千夏を冷静にツッこむ。








「宿題が終わらない………!」







そう、夏休み残り五日の今、宿題は半分も終わっていない。








「死ぬ………本当に死ぬ…。」






千夏の手は二十分前からシャーペンを握っていない。






「早くやんないと、終わらないよ。」









「だって明日も塾だよ!?塾の宿題ばっかで学校の宿題なんかおわるわけないじゃん。」








確かにごもっともすぎる意見だが、私にいってもどうにもならない。








「よし、数学終了。」






「ぅぇえええ!?」

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