《MUMEI》
沖田さんと千鶴は付き合っています。
暑いなあ、さすが七月の昼下がりの5限目。そろそろかな?僕はプールのほうに視線を向ける。僕の教室は2階にあってプール全体が見渡せる。千鶴ちゃんの水着姿どんなだろう?なんて考えていると
僕の頭に衝撃が走った。

「総司!窓の外見て物思いにふける暇があんなら黒板の方を向いて真面目に授業をうけろ!」
「力強すぎですよ。死んだらどうするんですか?」
「じゃあ死なないように授業態度を改めろ!
 ったく、教科書五十ページの現代語訳の・・・・・」

僕に説教をした土方さんは答え合わせのためか教壇に戻った。いくら注意しても聞かないんだから注意しなくちゃいいのに。気を直してもう一度窓の外を見る。
・・・・・ちょっと平助、なに千鶴ちゃんの姿みて照れてんの?僕の彼女なんだよ?デレデレしすぎ、まあそのうち制裁はくだされるか・・・w。魔王、薫さまの登場だよwww平助
ほら、後ろ見て、今頃気づいたの?あ〜あwww薫くんの顔死んでるじゃん。殺人者の顔だよあれ。平助死んじゃったね。ザマアwwwwwwwしかも顔面パンチで前から倒れるとか芸人かっwwww
平助を介抱するためにあんなに屈んで・・・・あれ?千鶴ちゃんあんなに胸あったっけ?いや、両目2.0の僕が見間違えるはずがないか。僕が成長させたんだった。
・・・・おい、その他大勢なに千鶴ちゃん見てんの?見ていいの僕だけなんだけど・・・。しかも千鶴ちゃんは気づいてないし、薫くんも肝心な時にいないし、平助は死んでるし、

「なにやってんのさ・・・。」
「お前が、何やってんだよ授業を真面目に受けろっ!!!!!」
 
痛い。また頭叩かれたし。寝たふりしよ

「なに、寝たふりしてんだよ!!今日は居残りだ!廊下に出とけ!!!!」

暑い、廊下は教室より暑い。しかも千鶴ちゃんの姿は見えないし、聞きたくない土方さんの声が聞こえるし、新八先生の数学の解説廊下まで聞こえてくるんですけど・・・・

「おや、沖田くんではないですか。また、土方君に追い出されましたか?」
「山南先生。そーなんですよ。なんでいつもみたいに保健室で休ませてくださいよ。」
「まあ、構いませんよ。」
「ありがとうございます。」
「どうしたんですか?いつもより元気がないようですが・・・。」
「土方先生に頭叩かれて痛いんですよ」
「冷やしますか?」
「おねがいします。暑いから、早く行きましょうよ。」
「わかりました。私は近藤学園長のところに用事があるので先に行っててください。しばらくは戻らないので誰かが来たらお願いします。」

今日の昼下がりはいいことなしだ。土方さんはいつもより力込めて叩いてくるし、暑いし、なにより千鶴ちゃんの水着姿がな・・・。

保健室

「総司先輩?どうしたんですか?」
「どうしたのは、こっちのセリフ。千鶴ちゃんはどうしたの?・・・・っ///」
「プールサイドに上がる時にすりむいてしまって、血がなかなか止まらないのですこし休ませてもらってるんです。山南先生が留守だったので勝手に絆創膏借りちゃいました。」
「・・・・そうなんだ////」
「・・?総司先輩、顔赤いですよ。大丈夫ですか?」
「大丈夫じゃあないよ・・・///」
「ええっ!?とりあえずベッドに・・・ひゃっ。」

まずい。理性がちぎれそう、もうちぎれてるんだけど・・・間近でみたらすごくソソられる。千鶴ちゃんが悪いんだからね。そんな誘うような格好をしてさ・・・
水着姿の千鶴ちゃんをベッドに運び、仰向けに寝かせた。

「総司先輩・・・///」
「千鶴ちゃんが悪いんだからね。そんな格好してるから。」

そういって僕は制服を脱いだ。



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