《MUMEI》

「 ……………あ……………………、

嫌だってば……」
口の端を舐めてきた。


「舐めただけでしょ。感じてるくせに。本当はどうして欲しい?
他のところも舐めて欲しいんだろ……」





 「…………ちょ   」


七生の威圧的な声……。開いたチャックの中に手が伸びる。


「やだ やだって……」


「嘘つくなよ!」
俺に………………触るな。



「………………ぅ……ふゥ……は」
呼吸が、おかしい。


「めっちゃキてるじゃん」
指が奥へ進む。体の底で何かが巡る。
壁に手を付く。理性が欲望を繋ぎ止めた。



「ぃ……や、 めてっ!」
七生を弾き飛ばす。口から熱を吐き出した。ずっと息が止まらないせいでその熱が続くみたいだ。

七生はすぐ立ち上がった。俺の方が足が震えてる。

右手で触られたんだ……、指先光ってる。自分が嫌んなる、自己嫌悪だ……。








「…………一方的にこんなことするなんて、


レイプと同じだ…………」
こんな乱れたのに。



ほら、嫌な男でしょ?

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