《MUMEI》

その場は落ち着いたが絶望感は拭えなかった。
さらには私を王には認めないと言う者も現れた。
なかなか、反対派の活動は乱れ、バラバラに
行動しはじめてしまった。そんな中私は国を
見て回った。目立たない方がいいと魔法は止
められていたため、本での話を子供達に読み
聞かせたりして、仲良くなっていた。


そして一週間がたったある日、とうとう恐れ
ていた事が起こった。反対派の数人が王を暗
殺しようとして捕まり、公開処刑をすると発
表されたのだ。


ゼ「クソっあのバカが!」
ロ「キースとネスとリッドの三人か」
ケイト「どうするんだゼス」
ゼ「無理だ周りは衛兵に囲まれている。諦めるしか」
「諦めるのか?」
ロ「シド様」
「仲間なんだろう?助けたくないのか?」
ゼ「飾りでしかねぇガキがでしゃばんじゃねぇよ!」
ロ「おい!」
ゼ「うるせぇ!何も出来ないガキが偉そうに
するんじゃね!」
「ならお前も同じじゃないか。何も出来ない
奴に大人も子供も関係ないだろう。俺は聞い
ているんだ、助けたくないのかと」
ゼ「助けたいに決まってんだろうが!」
「それは何故だ?決まりを無視したんだぞ」
ゼ「決まりも何もあいつらは仲間だ!!」
「……その言葉を待っていた」
ゼ「……は?」
ロ「シド様まさか!」
「奴等に教えなければ、俺の存在を」

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