《MUMEI》
新店始めます!
俺の「お店出さないか」発言から2日後。この
間にジオのクラジュで働くのを製造から接客に
変え、午前中はクラジュで働き、午後は俺の料
理教室を受けてもらった。料理教室は実は城内
なのだが、城から離れた場所から秘密の通り道
(ここからいつも外に出ている)を通っているた
め気付かれていないようだった。


ジ「広いですねこのキッチンは貴方ので?」
「そんなとこだな。あ、俺の事はシドと呼んで
くれ」
ジ「はい、ジオ様。それでお店を出すと言うの
は一体……?」
「実はねカフェを作ろうと思ってね」
ジ「カフェ?カフェとは何ですか?レストラン
とは違うのですか」
「食事所であるのは同じだが、レストランは食
事、カフェは飲み物を重視しているんだ」
ジ「飲み物ですか?」
「ジオは飲み物
と言えば何を思い浮かぶ?」
ジ「え、と水と
紅茶とジュース……くらいでしょうか」
「そうだな。カフェではそれらと他にコーヒー
を出します。後はジャンルだけでなく種類も増
やします。勿論飲み物以外にもデザートや軽い
食事も作ります」
ジ「?、??」
「クク、安心しろ少しずつ教えていくからゆっ
くり覚えていけばいい」
ジ「は、はい。お願いします」


俺はそこまでコーヒーや紅茶に詳しくはなかっ
たのだが、城の昔の書類や書物のある書庫で要
らない書類を戻しに行ったときに随分と埃の被
った色褪せた紙の束があるのを見つけ読んでみ
たら、コーヒー豆と紅茶の葉やその燻し方、淹
れ方が書かれていて、これは使えると取ってい
たのだ。豆や葉っぱも準備万端なのだが自分だ
け飲むのもあれだが店を出すにも人がいないし
……と思っていた時にジオが現れたため、彼を
使おうと思ったのだ。

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