《MUMEI》 「前に会いませんでしたか?」 一昔前の口説き文句みたいに、あいつは声をかけてきた。正直戸惑った。いくら街中とは言え、俺たちの会話を聴いてる奴は、何人かいるだろう。 けど、俺は迷わず答える。 「会ったことはあるが、百年近く前にだ。あんたは、どこで俺に会ったんだ?」 「百年前に、あなたと会ったわ。そして、恋人だったことも覚えているわ。あなたは?」 「俺も、覚えている。気持ちまでも覚えている。変な話だが、俺はあんたが好きだ。」 「私も、あなたのことが好きよ。」 俺たちは、百年の差を埋めるように、俺たちは付き合いだした。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |