《MUMEI》
皇帝動きます!
天気も良く婚儀には最適な日となった今日、婚
儀の最中に処刑があるとおふれがあったため喜
んでいいのか悲しんでいいのか分からない国民
はエドガー王子を恐れ一先ず歓声の声を上げ、
今できる最大の賑わいを見せていた。


処刑を予定しているためか広場で婚儀を行うこ
とになり、広場では人でごった返していた。正
装を着たイオルが椅子に座らされその隣に綺麗
に飾られたフィオナ姫が不安そうに周りを見て
いた。エドガーは高台に置かれた玉座に満足げ
に座り、その隣に俺の偽物とロイド達が座り、
ガラノス国王は欠席しているようで空席だった。
俺達は時間になるまで隅の方に座らされた。


エ「日和良き日、皆、イオル王子とフィオナ姫
の婚儀によく集まってくれた。ディオマティス
帝国からも皇帝陛下自ら参列頂き、光栄でござ
います」


エドガーの偉そうな言葉に国民は静まり返った。
滞りなく婚儀は進み、時間となった。


エ「最後に余興として最近捕らえた罪人を処刑
をする」


エドガーは兵に合図を送り、私達は広場の中央
に連れて来られた。ざわついていた観客は固唾
をのみ俺達を見ていた。

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