《MUMEI》

エ「こ、皇帝……!?」
ロ「エドガー王太子、これまでの我が王への非
礼、どう申し立てるおつもりで?」
ゼ「場合によっては敵対することになりますよ」
エ「っ!う、嘘だ、皇帝陛下はこっちのフード
を被った方だ」
ゼ「その者は只の替え玉。私の軍兵の一人です」
エ「!?」


フードをとった兵士はエドガーに顔を見せ、ゼ
スの後ろへ下がった。


「我が王たる証はこの王家の指輪。改めて我が
正真正銘ディオマティス皇帝だ。貴様のこれま
での卑劣な行い、しかと確認したぞ」
エ「ならば皇帝の首を取りイビルニードがアス
カリアの覇権を握る!シドヴィルグ皇帝を殺せ!!」


その声に兵は一斉攻撃をしてきた。ロイド達は
俺とロドリーゴ伯爵、ジオを守るように囲み応
戦していた。俺はその様子をジッと眺めていた。



フ「ち、父上、彼があの少年がディオマティス
皇帝なのですか!?」
ガ「そのようだ。ディオマティス皇帝は噂では
少年王だと聞いていたからな。やはり、帝国が
成り立っているのは優秀な配下がいるからか…」
イ「……それは違うと思います」
ガ「何故だ?イオル殿」
イ「時々彼に威圧感を感じる事があった。それ
は彼が王だったからですよ。……私でしたら敵
にはしたくないですね」

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