《MUMEI》

イ「父上……っ」
王「イオル、今までよくやった。ガラノスの姫
も私の世話もしていただきありがとうございま
した」
フ「いいのですよ。お元気になられてとても嬉
しいです」
王「ガラノス王も此度の事ご迷惑をかけました」
ガ「それはディオマティス皇帝に言うべきでは?」
王「そうですね。ディオマティス皇帝、国の事、
私の事まで貴方様には本当に感謝しております」
「違うな」
王「え?」
「本当に感謝すべきはこれまでの悪政を耐え、
王を信じた国民に」
王「!!」


周りを見れば平伏した民達。その顔にはそれぞ
れ安心した顔、嬉しそうな顔が浮かんでいた。
それを見たイビルニード国王は泣きそうに顔を
歪めた。


王「……っ皆の者、よく耐えてくれた!王とし
ての信用を失った者もいたかもしれぬ……どう
かまだ我らに着いてきてくれぬか!この国の民
でいてくれ!!」


王の言葉に周りは沈黙した。だがしばらくして
ちらほらと拍手の音がなると直ぐに民全員の拍
手喝采を浴びた。王の目には涙が溢れていた。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫