《MUMEI》

それからずっと行動を共にするようになった。
身長は私よりやや下で、髪はサラサラ、目は
パッチリしていて趣味は裁縫とお菓子作り。
好きなものは可愛い雑貨やファンタジーな物語。
とキュンキュンくるものばかりで、彼も彼で
私の男らしいところや正義感があるところな
ど全体的にカッコイイと言い、私達が付き合
うのは自然な流れだった。


男子からはからかわれたりしたが女子からは
生温かい目で以外にも味方は多かった。一年
の劇のシンデレラで私が王子、彼がシンデレ
ラ役をしたときの一部の女子からは熱烈なフ
ァン倶楽部が結成されていた。


しかし三年の夏に事件は起きた。一年の時に
争った先輩が仲間を連れて校舎の窓ガラスを
全て壊して私の机は跡形もなく壊されていた
のだ。明らかに私に恨みがあると分かるその
行動に怒りが込み上げてきた。先輩達の所へ
行こうとする私を彼は必死に止めてくれたた
めその場は落ち着いたが、その数日後私はあ
る知らせに病院に走った。病室の札には彼の
名前。彼の姿を見た瞬間激しい憤りを感じた。

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