《MUMEI》 産まれてからの世話はエレナさんがしてくれ て息子のように育ててくれた。だからエレナ さんの息子の2つ上のカインとは兄弟のよう に育った。 ある時カインと遊んでいてボールがお爺さん にぶつかりそうになったのを魔法で止めたこ とがあった。その時は何が起こったのか分か らなかったが魔法だと気付くと発狂した。カ インにはとても驚かれたが気にならないくら い興奮していた。 ボールはお爺さんには当たらなかったが驚い たため尻餅をつき腰を痛めてしまい、エレナ さんから怒られ、カインと一緒に謝りに言っ たのは記憶に新しい。 腰を痛めたお爺さんのために度々来てお世話 をしていたとき、お爺さんが本を取って欲し いとたのまれ、2、3冊取っていこうと3冊 目を選んでいたときそれはあった。慌ててお 爺さんに借りていいか聞いたらあげると言わ れ泣いて喜んだ。 家(エレナさんの家に住んでいます)の自室に 戻り、大事に抱き締めていたそれを見る。 『魔学書』 魔法の存在を示す内容の本はあるが魔法につ いての詳しい物は無かった。魔学書を開けば 魔力や術、性質など書かれてあり、その日は 明け方までずっと読みあさった。 魔法に事への探求心で私は気付いていなかった。 魔法の本当の恐ろしさを。 前へ |次へ |
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