《MUMEI》 「……なんだよこれは」 ロ「これが今のディオマティス帝国なんだ。王 は就任してから国と戦争を行い、民からは多額 の税を要求し、その金で貴族階級の者たちと毎 日遊び呆けているんだ」 目の前の光景が国を守るべき王が作った事に俺 は憤りを感じた。 「何て奴等だ。分かった。俺でよければ力にな る」 ロ「!ありがとう。こちらに、反対派の者たち が集まっている場所があります」 向かったのは古びた教会で、中に入り地下に降 りていくと開けた場所に出た。机の上には書類 が散らばり壁には沢山の武器がかけられていた。 中心の一際デカイ机の周りには数十人の男性に 数人の女性が集まっていた。その中の体格のい い茶髪の男性がこちらに気付いた。渋い顔が一 変して笑顔になったが身長と体格のせいで迫力 があった。 ?「ロイド、帰ったのか!」 ロ「遅れてすまない、ゼス」 ゼ「いいんだよ、で、見つかったのか!」 ロ「ああ、ここに」 ロイドの後ろにいた俺は背中を押されグイっと 前に出され、一斉に視線が集まった。 ゼ「まさか、そのガキか?」 ロ「この方こそ噂の魔法使いであり、アダンフ ォード陛下の一粒種シドヴィルグ様だ」 「よ、よろしく」 その瞬間俺とロイド以外は脱力して一瞬で暗い 雰囲気となった。 ゼ「嘘だろ、噂じゃ15〜6歳だって、本当は 10歳くらいのガキじゃねぇか」 ロ「いや、見た目はあれだがシド様は15歳だ ぞ」 全「「「え、ええぇ〜!!」」」 前へ |次へ |
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