《MUMEI》

カランカラーン


ジ「シド様!来ていただけたのですね。あ、貴
女はさっきの!」
「相談と聞いたが?」
ジ「実は彼の事なんです」


そこにいたのは地味だがそこそこ高価な服を着
た青年が立っていた。


「彼は?」
ジ「ノルアードの兄弟国でイビルニードの2番
目の王子なんですが」
「イビルニード国、貿易が盛んな国だと聞くが、
その王子が何でここにいるんだ?」
ジ「それが、逃げ出してきたんです」
「……は?」
?「おい、ジオ。さっきからそいつと話してる
が何だ?」
ジ「彼は…」
「初めまして。俺はジオの友人のシドだ」
イ「イオル・ダノ・イビルニードだ。ジオ、ま
さかこのガキがお前の言う助けてくれる人か?」
ジ「そうだよ」
イ「おい、ふざけるなよ。こんなガキに何がで
きるんだよ!」
ジ「彼はそんなんじゃ……!」
「取りあえず落ち着け。ジオ、詳しく説明しろ」


イオルがいるため臨時に店を閉めた店内は俺達
しかおらず、席に座り話を聞くことになった。


「……つまり、政略結婚から逃れるためにジオ
に助けを求めたと?」
ジ「人伝に聞いて場所を知ったらしいのですが、
私はもう……」
「成る程な……」

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