《MUMEI》 一目見たときからエドガー王子の嘘の笑顔に気 付き、去ったと見せかけて聞き耳をたてた結果、 黒だと分かった。用意された部屋へ行きゼス達 と合流した私はその事を伝えた。 ロ「落ち着けゼス、相手は他国の王子だぞ」 ゼ「だからって許せねぇよ。こっちも兵士に聞 いたがこの国の有り様も全部エドガー王子が実 権を握ったからだとな。それに帝国を落とすだ と?そいつはバカか。うちの陛下に敵うわけね ぇよ」 ロ「何だかんだとシド様を認めてるもんな」 ゼ「っ//……まぁな。城に殴り込みに行ったあ の日からあの人に着いていくと決めたからな。 ……で、どうすんだ?陛下もいないみたいだが」 ロ「シド様の性格上何か関わっていそうですか らね。この国のどこかにいるはず。私達は陛下 が偽物だと気付かれないようにするだけです」 ゼ「だな。出歩くこともなく引きこもっていた ほうが無難か…?」 ロ「そうですね。対応には私が応じますから、 その間お願いしますよ」 ゼ「分かった」 その時、ノックが響き、ゼスに視線をやり頷き 合う。ゼスは身代わりの彼を背に隠し、私は扉 に近付き、名を尋ねた。 ?「夜分遅く申し訳ありません。私ガラノス国 第一王女フィオナと申します」 ロ、ゼ「!?」 前へ |次へ |
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