《MUMEI》

防戦一方の俺達に余裕を取り戻したエドガーは
ニヤリと俺達を見下ろした。


エ「ハハハ。子供が王を名乗るとは帝国も落ち
たな!」
ロ「……なんだと」
エ「守られていなければ何もできない子供に国
が治まるものか!!一気に殲滅してやる。大砲
を奴等に打て!!」
兵「し、しかしこのままでは民にも当たります」
エ「それがどうした。金も地位も無い庶民ども
は国に何の利益も与えない。いてもいなくても
構わん」
兵「な!?」
エ「何をしているはやくしろ!」
兵「は、はいっ」
「止めろ!兵は民を傷つけるのか」
兵「っ!」
エ「おい!何を止まっている。早くガキを…」
「黙れ!!」
エ「!?」ゾクッ


俺が睨み付けると体を震わせ、尻餅をついた。
その目はあきらかに怯えの色が見えた。


ゼ「……終わったな」
ロ「そうですね」
イ「(ゾクリ)これですよ、ガラノス王」
ガ「(ゾクリ)……これは」


ツカツカとエドガーに近付く私に周りにいた兵
達は怖れて止められず道を開けた。


エ「お、お前ら……っヒッ!?」
「自国の民に貴様は今、何と言った」
エ「は……」
「金も地位もないだと?それは全て貴様が無闇
に金を奪い、地位のある者を貶めたからだろう
!!民のいない国は国ではない、ましては民を
蔑ろにする王は王ではない。王の資格を持つ貴
様は今まで何をしてきた!何故周りを見なかっ
た!!」
エ「……っ!?」
?「ディオマティス皇帝、それ以上の責めは私
が受けます」
エ「ち、父上!?」

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