《MUMEI》

イズモに支えられながらこちらに近づいてきた
のは病で寝ていた筈のイビルニード国王その人
だった。突然の国王の登場にイビルニードの兵
は一斉に武器を下ろし平伏した。


「イビルニード国王、お体の方は?」
王「こちらの使いの方の薬でお陰で立って歩け
るまで回復致しました」
「それは良かった。国王よ、貴方のいない間の
国を貴方はどう見る」
王「大変嘆かわしい事です。それを息子がした
のだと思うと民に申し訳がたちませぬ」
「ならば王、今回の息子の処遇如何する」
王「エドガーの王子としての位を廃し、一般階
級に下ろします。次期王位継承者はイオル王子
としましょう」
エ、イ「「!?」」
「いいだろう。民達もそのほうが安心するだろ
う」
エ「ふ、ふざけっ」
「抵抗すると言うのならそれ相応の対処をする。
我に対してのこれまでの態度忘れたとは言わせ
ぬぞ」
エ「あ、ああぁ……ぁ」
王「連れていけ」


イビルニード国王は兵に引きずられるように連
れていかれたエドガーに目を背け、拘束を解か
れたイオルに近付く。それに気付いたイオルは
走りよりイズモの代わりにと王を支えた。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫